火星帝国レッド・テラ 歴史の歩み、テクノクラテス誕生

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No.34


テクノクラテスの成立

 地球から遠く離れた惑星、火星に人類を送り込んだのは遥か昔のことであった。火星への移住が可能になると人々は、人口過密な地球を後にして、宇宙へ飛び立っていった。まず月に中継基地を建設した人間達は、そこを基点にした。

 ある科学者は月が中継基地としての役割を果たすために独自の建設システムを発案した。月全体を覆うドームシティの建設である。これは月表面に基地を建設していくよりも、いっそのこと月を中心に覆い隠して、中に地球と同じ大気を満たしてしまうと言うことで乱暴な発案であったが、長い建設期間をもうけて実行に移された。月の極北と極南にバベルの塔を思わせる巨大な建設物を作りあげ、それを柱にしてドーム工事が始まった。ドームの高さは、飛行機などの障害にならぬように全高1キロの処に施工されることになった。この莫大な工事費用の大部分を捻出したのは地球の巨大財閥シンクタンク・テクノクラテスであった。

 こうして月が巨大ドームに包まれ、あらゆる場所に建設ラッシュがおとずれることとなる。こうして月に基盤とる巨大な街が建設された街は、当初「ルナ・シティ」の月並みな名で呼ばれていた。

 こうして完全なる街と火星への移住基地になっていく月は、これらを管理するために中枢部に超A.I.の導入をおこなった。これによりA.I.に依存した道を歩むことになる。このA.I.の製作もテクノクラテスが中心に開発をおこなっていた。そしてついには月は財閥テクノクラテスの巨大国家の色が強くなっていく。地球政府が気づいたときには、月はすでにテクノクラテスの人間たちであふれかえり地球からの独立をはかる政策にのりだしつつあった。超AI社会管理機構月国家誕生である。


藤川大和