火星帝国レッド・テラの帝権成立

提供: マジシャナルズ wiki
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No.33


 火星帝国レッド・テラの成立にはテラ・フォーミング(惑星改造)が大きく関わっている。

 大企業のグループが火星の大量の資金と開拓設備、開拓民を供給し火星は大企業の競争の場となっていた。火星の衛星フォボスとダイモスはオフィス・ビルならぬオフィス・ムーンとなり、利権争いの企業間裁判で開拓民は往々にして翻弄された。開拓民は点在するパイオニアコロニー(開拓基地)を流浪させられていた。

 開拓民の不満は高まり、そこにつけこんだのが初代皇帝として戴冠した女性の指揮した「赤さび大地の運動(Movement of Rust Ground)MRG」である。企業のために犠牲になることはない、と、人びとに訴え、活動家を増やしていった。持続的な活動は民衆の煽動・支持に成功し、火星は国家として独立を宣言した。その際には、地球は大企業の倒産が相次ぎ、経済恐慌が起こった。火星の発行する通貨は地球では公式には認められなかった。そこで火星としてはテラ・フォーミングの続行に必要な中央集権の国家にする必要があるとして、皇帝の治める国家という政治形態を採択した。

 企業の利権争いはエジプトのファラオのような代表が立つことによって、管理しやすくなり、スムーズに解決していった。もちろん、そのスムーズさは開拓民にとっても都合がよく、大企業が勝手気ままにエゴを発揮するのも難しくなった。


隆見ヲサム